二郎にオーバーキルされた僕は厠神に転生した。




どうも、もとさん@です。

今自分は猛烈な腹痛と戦っている。
思い出すと胃がキリキリと痛い。
きっと魔王にかけられた呪いの所為だ。

自分の家系は代々
胃耐性スキルがほぼゼロなのだ。
お腹ピッピ族と周りから呼ばれている。

きっと自分の遠い先祖は
厠神とかそういった
便意の神の類いなのだろう。

いや、厠神になり下がる前は
一端のラーメン勇者だったのだが
これから話すのは
厠に縛られる事となった顛末…。

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ラーメン部(ギルド)という謎文化。

自分の職場は謎のラーメン異文化交流が
行われている事を皆にまず最初に訴えたい。

それなりに大きな組織故に
県外からも出勤している従業員が多々いる。
そこでラーメン部(ギルド)たるものが
ごく自然と発足していた。
一部の小さな小さなコミュニティ…。
文化が芽吹く瞬間。

チェーン店のラーメン屋はもちろんの事
地元では名の知れた名店、新店。
何処が美味い、不味い。
何処そこのバイトは可愛い、お胸がたわわ…。
そういった情報はラーメン部諜報員伝いに
耳に入ってくるのだ。

クエスト難易度Ex

ある時1人の部員より
ラーメン二郎を知ってるか?

聞いた事はありますとも。
行ったことないんですけどね。
食べた事もないんですよ?
だけど、ちょっと興味はあるんすよ…ゴクリ。
ラーメン部(ギルド)からついに
あのクエスト難易度Ex二郎か…。
なんぼのもんじゃい。

そこからは早かった…。
気がつくと某二郎系ラーメンの
看板の前に自分は居た。

遂に…遂に来てしまった。
二郎というダンジョンに…。
数多のラーメン野郎共を返り討ちにしたという
ラーメン界のキラーマシン。

あれよあれよとダンジョン入場券(食券)を買い
二郎の魔力に魅入られた
狂戦士(ジロリアン)達の列に並んだ。

「ココ、よく来るんですか?」
1人の冒険者が自分に声を掛けてきた。
彼もきっと初二郎なんだろう…
それにしてもそのナリ…絶対に無理だろう。
RPGで言うところの初期装備のような風貌。

「いや、自分も初めてなんですよ。」
そんな会話を交わしていると
自分と初期装備の彼が通された。

ようこそダンジョンへ。

いらっしゃーせー!
「コチラから一式取ってお席へドウゾ!」

まずはオシボリと箸、レンゲ、水を取ってから席につく。
すると自分の前に謎の呪文が貼られている…。
どうやらコールと言うらしい…。
この呪文をミスると店主の怒りを買うというではないか。

「ニンニク、イレマスカー?」
遂に隣の初期装備勇者に声が掛かった。

「二、ニンニクヤサイ
アブラマシマシでっ!」

おいおい…マジかよ。
初めての二郎で…コイツ!
死にたいのかっ!?

しかしココは戦場…。
戦場では他人の心配より
自分の心配をするのが鉄則。
自分はニンニク抜き…だけっ!!

これが無難である。
いや、邪道なのかもしれない。
ラーメン部諜報員からも
「マシマシはヤメテオケ!地獄を見るぞ!」
という報告を受けていた自分は
初見の攻略なら問題ない…はず。

もやし達の阿鼻叫喚が聞こえる。

いよいよ自分の前に
地獄の釜から召喚された奴が姿を見せた。

そうか…コレがッ!
冒険者達を返り討ちにし続けてきた
黒魔術の結晶とも言える「豚ラーメン」

ラーメン鉢に隆々と盛られたヤサイ…。
早く成仏させてくれと言わんばかりのモヤシ達。
さぞ苦しんだであろう…。
我が胃袋で安らかに成仏(消化)させてやろう。

隣で初期装備勇者は
黙々とモヤシの山を崩していた。
減っている気配は、まだなかった。

地獄たる由縁。

地獄の釜で茹でられたヤサイ達をある程度成仏させると、思わぬ伏兵に遭遇した。

握り拳の如く肉塊が4つ。

バカなッ!?
なぜ自分は今まで気づかなかったのか…。
視界を遮る術式にでも掛かったのか?
次から次へと現れる具材(モンスター)達。
これは…モンスタートラップ!

そしてドロドロのスープに絡みついてくる麺。
こんなモノ…普通じゃない。

たじろいでいる間に隣の初期装備はモヤシ達を成仏させ握り拳にかぶりついていた。

それは余りにも残酷な結末。

自分は数多のラーメンを食べ歩いていたと自負していた。
否!上には上がいた。
それはあろう事か隣の初期装備だった。

俺はッ…こんなヤツに!

自分が恥ずかしくなった。
何が無難だ!何がマシマシはヤメテオケ!だ。

自分よりも倍以上のヤサイを食した初期装備野郎は涼しい顔をしてスープまで完食し店から出ていった…。

クソッ!クソ!チクショォオオオ!!

彼が去ってから
どれぐらいの時間が経っただろうか?
10分、いや20分か?
しかし店の時計の針は5分…。
時間操作系の魔術でも掛けられたのだろうか?

いや、違う…。
胃が警告を出していただけだった。
これ以上ここに居ては危険だ…。

最後の握り拳を頬張り麺をすすりきり
鉢をカウンターの上にソッと置いた。

店員達は既に賄いの
「ニンニクヤサイチョモランマ」
を頬張っていた。

ご…ご馳走さま…でした。

ありざーしたぁ!
こうして店主の薄ら笑いを横目に
命からがら帰宅した。
こうして初二郎はとても攻略したとは言い難い結果となった。

こうして厠神の呪いをかけられた。

二郎は時間差で挑戦者に「胃痛の印」を刻む。
「胃痛耐性」を持ち合わせていない自分はその呪いに苦しむ事になった。

自分のパーティにプリースト(彼女)がいるのならば今すぐ回復魔法ないし毒消し(太田胃散)を…

その願いは虚しく
厠神の呪いをかけられ
1日食事が喉を通らず大半を
厠で過ごす事となった。

こうして厠神となった
もとさんの新しい冒険が始まる。
〜これは未来へ続く物語。〜

終わりに。

二郎にオーバーキルされた僕は厠神に転生した

は今週をもちまして完結となります。
もとさん先生の次回作にご期待ください。

もとさん先生にファンレターを送ろう!

それでは。

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